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プロパンの家のガスファンヒーターは、冬の請求が重い。「月2万円を超えた」「もうやめてエアコンにしたい」。検索すると、そんな相談がいくつも出てきます。
やめた人がどうなったか、探している人も多いと思います。
でも、やめたい理由が光熱費なら、少し冷静になったほうがよさそうです。
高いのは、ファンヒーターではなくガスの料金かもしれません。
検針票を見てください。ガスの従量単価は、どちらに近いですか。
- 協会の言う適正価格:330円
- 中部の実勢水準:760円
プロパンガスは自由料金です。「お隣さんと単価が違う」なんてことも珍しくありません。単価しだいで、ガス代は2倍変わります。
760円なら、下げる余地があります。330円まで下がれば、ファンヒーターはやめなくて大丈夫です。
この記事では、単価の下げ方と、エアコンへ替えるべきかの判定まで紹介します。
省エネのはずなのに、エアコンの光熱費がなぜ高くつくのかも、あわせて書きます。
ファンヒーターをやめなくても、ガス代は下げられる
ガス暖房をやめる前に、やることが1つあります。ガスの単価の見直しです。
「ファンヒーターだから高い」のではなく、「ガスの単価が割高」であることが多いからです。
考える順番はこうです。
- 検針票で従量単価を確かめる
- 高ければ、単価を下げる
- 下げられなかった家だけ、暖房をエアコンへ移す
適正価格なら、プロパンは都市ガス並みに安い
結論から。単価が適正なら、プロパンの暖房費は都市ガスとほぼ同じです。
わが家の、暖房費でみてみます。
ちなみに、わが家は都市ガスの戸建て。プロパンの実測はありませんが、都市ガスとプロパンは、熱量を基準にすれば公平に比較できます。
まず、同じ1m³で出せる熱の量が違います。

次の表を見てください。
| 燃料と単価 | 使用量 | 熱量 | ガス代 |
|---|---|---|---|
| 都市ガス(わが家の実測) | 60m³ | 750kWh | 約8,000円 |
| プロパン・適正330円の家 | 27m³ | 750kWh | 約9,000円 |
| プロパン・実勢760円の家 | 27m³ | 750kWh | 約20,500円 |
「プロパンは都市ガスの2倍高い」とよく言われますが、1m³で出せる熱も2倍以上なので、熱を基準にすればプロパンガスの「本当の価格」が見えてきます。
適正単価の330円なら、都市ガスとほぼ同じ。実勢単価だと2倍超えです。
実は、多くの家がこの「実勢単価」に近い単価で契約していると言われています。
同じファンヒーターで、ガス代が2倍違う
リンナイ公式FAQの目安消費量(戸建ての洋間・設定22℃・外気5℃)に、単価を掛けました。
| タイプ | 1時間の消費量 | 単価760円なら | 単価330円なら |
|---|---|---|---|
| 6畳用(2.44kW) | 0.043m³ | 約33円/月約4,900円 | 約14円/月約2,100円 |
| 8畳用(4.07kW) | 0.058m³ | 約44円/月約6,600円 | 約19円/月約2,900円 |
※月額は1日5時間×30日で計算。部屋の条件や機種で変わります。
見てほしいのは、縦より横の差。単価だけで、月のガス代は2倍以上変わります。
単価がバラバラなのは、自由料金だから
プロパンの料金は、公共料金ではありません。定価のない自由料金で、ガス会社が契約者ごとに決めます。
お隣は330円、自分だけ700円。そんなこともあり得ます。
この不透明さは国も問題視していて、2024〜2025年には透明化に関する法改正が入ったばかりです。
価格差の問題は、調査にも出ています。
- 中部地方の平均:10m³で9,603円(基本2,006円+従量760円・石油情報センター2026年6月)
- 協会の言う適正:10m³で4,950円(基本1,650円+従量330円・プロパンガス消費者協会)
平均的な家は、適正とされる水準より月4,600円以上高い計算です。
「適正価格」の330円は、ガス会社の切り替えを支援するプロパンガス消費者協会の数字です。鵜呑みにせず、この記事では「協会の言う適正価格」として扱います。
それでも、実勢の760円(石油情報センターの地域平均から算出)とは2倍以上の開きがあります。この差自体は動きません。
ガス代は、電話1本と無料の見積もりで下げられる
単価を下げる手は2つ。今の会社と交渉するか、乗り換えるか。どちらも無料です。

今の会社に値下げ交渉する
電話かメールで、次の3つを聞きます。
- いまの従量単価はいくらか
- 冬の暖房向けの割引プランはあるか
- 単価の見直しはできないか
単価がわからなくても大丈夫です。
聞けば教えてもらえます。
電話1本で安くできれば、一番手間のない道です。
会社ごと乗り換える(無料の一括見積もり)
持ち家なら、プロパンの会社は自分で選べます。
ところが、困ったことに料金を公表していない会社が多くあります。
適正価格で出してくれる会社は、あるのに見えない。
そこで、無料の一括見積もりです。
見積もりサイトは、独自の窓口でガス会社と繋がっています。例えばエネピは、書類審査・担当者の訪問面談・外部機関の調査・利用者の満足度確認。この審査を通った会社だけが加盟できる仕組みです。
自分で1社ずつ電話をかけても、こういう会社にはたどり着けません。
プロパンガス料金を比較し、最適なガス会社を選ぼう!【エネピ】見積もりで単価が300円台に近づくなら、ファンヒーターはやめなくて大丈夫です。
次の章で、その理由を説明します。
エアコンとファンヒーター、プロパンならどっちが得?
単価の見直しが済んだら、次はエアコンとの比較です。
分かれ目になるのは、エアコンの「COP」。
使った電気の何倍の熱を作れるか、という数字で、カタログに載っています。
プロパンの単価を当てはめると、こうなります。
| 従量単価 | ガスの熱単価 | 分かれ目COP | わが家の判定 |
|---|---|---|---|
| 実勢の760円 | 27.6円 | 約1.0 | エアコンの勝ち |
| 適正の330円 | 12円 | 約2.4 | ガスの勝ち |
今どきのエアコンのCOPは3〜5。
760円のままなら、ほぼ確実にエアコンの勝ちです。
逆に330円まで下げれば、分かれ目のCOPは2.4。エアコンのCOPがそれ以下なら、ファンヒーターが勝ちます。
じつは私も、エアコンが負けるとは思っていませんでした。
「省エネだから当然ガスより安い」と思い込んで、2023年1月の電気代を26,027円まで跳ね上げてしまいました。
翌年の冬、1階LDKの暖房をガスファンヒーター中心に変えたら、真冬の光熱費は2ヶ月で約3,800円減りました。

省エネなのになんでエアコンの光熱費が高くなるの?
理由は電気の単価です。
同じ1kWhのエネルギーが、わが家のガスは約11円、電気の3段料金は28.6円。その差が約2.7倍あります。
エアコンは省エネ。それでも光熱費で負けるのは、電気そのものが割高だからです。
計算の中身と、4冬分の検針票はこちらで紹介しています。
まとめ:ガス暖房「やめて得か」は単価次第
ファンヒーターをやめる前に、この3ステップです。
- 従量単価を確かめる:検針票をチェック
- 単価を下げる:一括見積もりを利用
- エアコンと比べる:COPで判定
高いのはファンヒーターのせいではなく、ガスの単価のせいかもしれません。
私はエアコン暖房で失敗しました。まずは冷静に、検針票を確認してみてください。

