📌 この記事でわかること
- ✅ DK-28・DK-29・DK-26・DK-17の違いと使い分け
- ✅ 自分のタイプがわかれば迷わず決まる選び方の軸
- ✅ ファイナンシャルプランナーが教える、工具代を半額以下にする買い方
ホーザンの工具セットにはこんな種類がある
第二種電気工事士の技能試験向けに、ホーザンは現在4つのセットを販売しています。
DK-29・DK-28・DK-26・DK-17の4モデルです。価格帯はおよそ8,000円〜25,000円と幅広く、何が違うのかがわかりにくいと感じる方も多いです。
違いを一言でまとめると、「どのVVFストリッパーが入っているか(または入っていないか)」と「便利ツールがどれだけ入っているか」の2点に集約されます。次のセクションでタイプ別に整理します。
【大前提】試験後は工具を使わないと思った方がいい
これを最初に言っておきます。試験が終わったら、この工具セットはほとんど使いません。
これは設備管理歴10年以上の現場経験者で、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ私の正直な話です。現場目線とお金の両面から、工具選びを整理します。

現場では会社支給の工具があります。仮に個人工具を使うとしても、VVFケーブル専用に調整されたこのセットをそのまま使い続けるケースは少ないです。職種によって使う工具も変わります。
実際、現場で10年以上働いてきて、この試験用セットをそのまま現場でも使い続けている職人さんを見たことがありません。試験用に作られたセットなので、現場ではそれぞれの用途に合った個別の工具を使うのが普通です。「試験後も現場で使えるから」という理由でセット選びをしても、あまり意味がないんですよね。
「試験後も使える工具を」と考えて選ぶのは、気持ちとしてはわかります。ただ現実には、工具セットは試験のための必要コストと割り切った方がスッキリします。
必要コストと考えれば、あとは「合格確率を最大化できるセットを選ぶ」という判断軸だけが残ります。その軸でいくと、答えはほぼ1択です。
なお、コストを少しでも抑えたいなら、メルカリなどで状態の良い中古品が出回っていることもあります。ただし、工具の善し悪しを判断できない初受験の段階では、中古購入にはリスクもあります。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ私の目線で、実質コストをもっと賢く下げる方法をこの記事の後半でまとめています。気になる方はそのまま読み進めてください。
【早見表】あなたはどのタイプ?
まず自分がどのタイプか確認してください。該当するセクションに飛べば、迷わず決断できます。
「とりあえず迷ったらDK-28」とホーザン公式FAQにも書いてありますし、それは正しいです。ただなぜDK-28なのかがわからないと、自分に当てはまるかどうか判断できないですよね。
この記事では、その判断軸をはっきり伝えます。
DK-28・DK-29・DK-26・DK-17の違い比較表
4モデルはいずれも、ペンチ・ドライバー(プラス/マイナス)・ウォーターポンププライヤー・電工ナイフ・布尺・ツールポーチ・技能試験対策ハンドブックが共通で入っています。モデルごとの違いは大きく2点に集中しています。
- VVFストリッパー:入っているかどうか、入っている場合はどの種類か
- 圧着工具:小型(P-738)か大型(P-77)か
この2点だけ確認すれば、どのモデルが自分に合うかは決まります。
| モデル | VVFストリッパー | 圧着工具 | その他の特徴 | 価格帯(目安) |
|---|---|---|---|---|
| DK-29 | なし | P-77(大型) | 基本工具のみ・シンプル構成 | 約8,000〜11,000円 |
| DK-28 | P-958(試験の定番) | P-738(小型) | Amazon月1,000件超の実績モデル | 約12,000〜16,000円 |
| DK-26 | P-929(ワンアクション) | P-738(小型) | 握力が弱い人向け・軽操作 | 約20,000〜22,000円前後 |
| DK-17 | P-958(試験の定番) | P-77(大型) | 合格ゲージ・クリップ・DK-200付き | 約20,000〜22,000円 |
価格はAmazonや楽天で変動します。購入前に必ず最新の商品ページで確認してください。
DK-28とDK-29の最大の違いはP-958(VVFストリッパー)の有無です。圧着工具も異なり、DK-28はP-738(小型)、DK-29はP-77(大型)です。この2点の差が、試験に向いているかどうかを大きく分けます。
タイプ① 初受験・独学の人 → DK-28
DK-28が「最も過不足のないセット」である理由
結論:初受験・独学ならDK-28一択です。
DK-28が初心者に選ばれ続ける理由は、合格に必要なものが全部入っていて、不要なものは入っていないからです。
最大のポイントはP-958(VVFストリッパー)が入っていることです。P-958はVVFケーブルの外装と絶縁被覆を、ワンプッシュでスパッと同時に剥ける工具です。「測る」「剥く」「切る」「のの字曲げ」が1本でこなせる、試験向けの優れた道具です。
第二種電気工事士技能試験の持ち時間は40分。P-958なしで電工ナイフやP-77でケーブルを剥こうとすると、ケーブルに傷が入ったり、時間がかかりすぎて配線課題が完成しません。P-958があれば、被覆剥きの時間を大幅に短縮できます。
私自身は工業高校時代に学校指定工具で受験しました。当時はP-958を持っていなかったため、電工ナイフで被覆を剥いていました。芯線まで傷つけて何度もやり直ししましたし、ナイフで手を切るなど、今思えばとても危険なことをしていたと思います。
実際、電気工事の現場では高性能なストリッパーを使います。ナイフでの被覆剥きの技術は実務では役に立たないと思ってください。社会人が改めて受験するなら、P-958込みのDK-28を選ぶのが断然合理的です。
P-958は初心者には難しい?
「VVFストリッパーって初心者でも使えますか?」という声はよく聞きます。結論、問題なく使えます。
コツは「ケーブルをしっかりセットしてからグリップを握る」だけです。はじめての練習では少しぎこちないかもしれませんが、5〜10回も練習すれば慣れます。 難しいと感じる人はほぼいないと思っていいでしょう。
むしろP-958なしの状態で電工ナイフを使いこなす方が、初心者には難易度が高いです。社会人が仕事の合間に練習時間を確保するなら、P-958があるかどうかはタイパに直結します。初受験で迷っているならDK-28一択です。
DK-28 の同梱品リスト(8点)
| 工具名 | 型番 | 備考 |
|---|---|---|
| VVFストリッパー | P-958 | 試験の定番・最重要工具 |
| 圧着工具 | P-738 | 小型・試験向き。スリーブ小・中に対応 |
| ペンチ | P-43-175 | 標準サイズ |
| ウォーターポンププライヤー | P-244 | ボックスコネクタの締め付けに使用 |
| プラスドライバー No.2 | — | — |
| マイナスドライバー 5.5 | — | — |
| 電工ナイフ | Z-680 | 被覆剥きの補助用 |
| 布尺 | — | 寸法確認用 |
| ツールポーチ | — | 収納ケース |
| 技能試験対策ハンドブック | — | 候補問題13問解説・動画付き |
※ツールポーチ・ハンドブックは工具点数にカウントしていません。
DK-28 価格の目安(2026年5月時点)
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 新品(Amazon/楽天) | 12,000〜16,000円前後 |
| メルカリ中古相場(参考) | 6,000〜9,000円前後 |
※中古相場は時期・状態により変動します。実質コストの下げ方は後半で解説します。
タイプ② コスト重視・経験者向け → DK-29
なぜDK-29なのか
DK-29はVVFストリッパーが入っていない分、DK-28より4,000〜5,000円ほど安く購入できます(目安:約8,000〜11,000円)。
ただし前提として、DK-29が合うのは明確な理由がある人だけです。こんな人には向いています。
- 電工ナイフでの被覆剥きを練習する時間が十分ある
- すでにP-77やペンチ等の工具を持っており、必要なものだけ補いたい
- 「必要な工具はバラで持っているが、試験対策のセットだけ揃えたい」という経験者
DK-29を選ぶ理由は「コスト重視」か「すでに手元に工具がある」の2点に絞って考えましょう。「試験後も現場で使いたいから」という理由では選ばないでください(詳しくは冒頭の大前提を参照)。
その理由がなければ、DK-29を選ぶメリットは薄いです。P-958がないと電工ナイフで被覆を剥かないといけません。慣れていない状態で40分の試験に臨むのは、練習時間の少ない社会人には時間的コストが大きすぎます。「なんとなく安いから」という理由だけでDK-29を選ぶのはやめましょう。
DK-29 の同梱品リスト(7点)
| 工具名 | 型番 | 備考 |
|---|---|---|
| ペンチ | P-43-175 | 標準サイズ |
| 圧着工具 | P-77 | 大型・スリーブ小〜大に対応。現場でも使える |
| ウォーターポンププライヤー | P-244 | ボックスコネクタの締め付けに使用 |
| プラスドライバー No.2 | D-332-100 | — |
| マイナスドライバー 5.5 | D-655-100 | — |
| 電工ナイフ | Z-680 | 被覆剥きに使用(P-958なしのため重要) |
| 布尺 | — | 寸法確認用 |
| ツールポーチ | — | 収納ケース |
| 技能試験対策ハンドブック | — | 候補問題13問解説付き |
DK-28との最大の違いはP-958(VVFストリッパー)が入っていない点と、圧着工具がP-77(大型)である点です。VVFストリッパーなしで試験に臨む場合、電工ナイフでの被覆剥きを十分に練習しておくことが必須です。
DK-29 価格の目安(2026年5月時点)
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 新品(Amazon/楽天) | 8,000〜11,000円前後 |
| メルカリ中古相場(参考) | 4,000〜6,000円前後 |
※メルカリ相場は状態・時期により変動します。
タイプ③ 握力に不安がある人 → DK-26
DK-26に入っているのはP-929(ワンアクションストリッパー)です。P-958と違い、機械式の刃がケーブルに自動でフィットする設計になっていて、握る力が少なくて済みます。
P-958でも特に問題はありませんが、練習を重ねていて「手が疲れる」「握力がきつい」と感じるなら、DK-26を検討しましょう。女性や手が小さい方にも向いています。
DK-26 の同梱品リスト(8点)
| 工具名 | 型番 | 備考 |
|---|---|---|
| VVFストリッパー | P-929 | ワンアクション式・握力が少なくて済む |
| VVFペンチ | P-59-175 | P-929との相性を考慮した専用ペンチ |
| 圧着工具 | P-738 | 小型・試験向き。スリーブ小・中に対応 |
| ウォーターポンププライヤー | P-244 | ボックスコネクタの締め付けに使用 |
| プラスドライバー No.2 | D-555-100 | — |
| マイナスドライバー 5.5 | D-655-100 | — |
| 電工ナイフ | Z-680 | — |
| 布尺 | SB-67 | 寸法確認用 |
| ツールポーチ | — | 収納ケース |
| 技能試験対策ハンドブック | — | 候補問題13問解説付き |
DK-28との主な違いはVVFストリッパーがP-929(ワンアクション式)である点と、ペンチがP-59-175(VVFペンチ)に変わっている点です。操作の軽さを重視した構成になっています。
DK-26 価格の目安(2026年5月時点)
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 新品(Amazon/楽天) | 20,000〜22,000円前後 |
| メルカリ中古相場(参考) | 6,000〜9,000円前後 |
※メルカリ相場は状態・時期により変動します。DK-17と価格帯が近いため、握力に特別な不安がない場合はDK-28のほうがコスパは高いです。
タイプ④ 全部入りが欲しい人 → DK-17
DK-17はDK-28をベースに合格ゲージ・クリップ・DK-200マルチツールなどを追加した最上位セットです。なお、圧着工具はP-77(大型)、ペンチはVVFペンチ(P-59-175)に変わっています。
合格ゲージ(P-925)は輪の作成や絶縁被覆の剥き長さを確認するための定規です。なくても合格はできますが、「寸法ミスをできる限り減らしたい」という初受験者には安心感があります。
DK-200(マルチツール)は候補問題の練習管理や材料確認などに使えるツールです。
試験後に電気工事の仕事をする予定がある方、工具への投資を惜しまない方に向いています。ただし試験後に使わない工具を追加で買う「過剰投資」になりやすいセットでもあります。用途が明確な方向けです。
DK-17 の同梱品リスト(11点)
| 工具名 | 型番 | 備考 |
|---|---|---|
| VVFストリッパー | P-958 | 試験の定番・最重要工具 |
| VVFペンチ | P-59-175 | ケーブル作業用ペンチ |
| 圧着工具 | P-77 | 大型・スリーブ小〜大に対応 |
| ウォーターポンププライヤー | P-244 | ボックスコネクタの締め付けに使用 |
| プラスドライバー No.2 | D-332-100 | — |
| マイナスドライバー 5.5 | D-655-100 | — |
| 合格ゲージ | P-925 | 寸法確認の補助ツール |
| 合格クリップ(10個入) | P-926 | 接続部の仮固定に使用 |
| 合格マルチツール | DK-200 | 候補問題の練習・材料確認等 |
| 電工ナイフ | Z-680 | — |
| 布尺 | — | 寸法確認用 |
| ツールポーチ | — | 収納ケース |
| 技能試験対策ハンドブック | — | 候補問題13問解説付き |
DK-28・DK-26との違いは、合格ゲージ(P-925)・合格クリップ(P-926)・合格マルチツール(DK-200)の3点が追加されている点と、圧着工具がP-77(大型)になっている点です。
DK-17 価格の目安(2026年5月時点)
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 新品(Amazon/楽天) | 20,000〜22,000円前後 |
| メルカリ中古相場(参考) | 10,000〜14,000円前後 |
※メルカリ相場は状態・時期により変動します。DK-17は流通量が少なく、中古相場が読みにくいモデルです。
ファイナンシャルプランナーが教える:工具代を半額以下にする方法
4つのモデルを比較してきました。どれを選ぶにしても、最終的なコストをどこまで下げられるかが気になる方は多いと思います。ここからは、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ私がおすすめするコスト最適化の方法を解説します。
工具セットは「必要コスト」と割り切る
大前提でお伝えした通り、工具セットは試験のための必要コストです。「どうせ使わなくなるから安いもので」と考えて合格率が下がる方が、長い目で見てコスト高になります。合格に必要なセットをちゃんと買い、一発合格することが経済的にも最も合理的な選択です。
ただ、それでも「できるだけ出費を抑えたい」という気持ちはよくわかります。その答えが、次の方法です。
試験後はメルカリで売却してコストを回収する
工具セットの「実質コスト」は次の式で考えましょう。
> 実質コスト = 購入価格 – メルカリ売却価格
DK-28は需要が高く、メルカリでも売りやすいです。状態が良ければ、購入価格の半額前後で売れることもあります。仮に12,000円で買って6,000円で売れれば、実質コストは6,000円です。テキスト代と同程度の負担感になります。
使い終わったら手放すと決めておくと、精神的にも判断しやすくなります。
購入もメルカリ中古が視野に入る
逆に「中古でいいのでは」という考え方もあります。メルカリでDK-28の中古品を探すと、状態の良いものが安く出品されていることがあります。
ただし注意点があります。工具は消耗品です。刃の切れ味・P-958の動作確認など、状態を見極める必要があります。工具の良し悪しを判断できる目がない段階では、新品を買って試験後に売る方が安全です。
工具を1本ずつ揃えるバラ買いは経験者向け
初受験者にはバラ買いはおすすめしません。 セット購入と比べると手間がかかり、必要な工具を見落とすリスクもあります。自前の工具がすでにある経験者は、必要なものだけバラで追加する方法もあります。「ドライバーやペンチは持っている。P-958だけ追加で買いたい」という場合です。
工具のない初心者・未経験者は工具セット一択です。
迷っている時間がもったいない。DK-28を選んで練習を始めよう
DK-28なら新品を買って試験後に売却する「実質コスト最小化」の方法で、実質コストをテキスト代程度に抑えられます。工具選びで迷っている時間があれば、1本でも多く練習する方が合格に近づきます。まず購入して、練習を始めましょう。
まとめ:あなたにはこのセットをおすすめします
改めて整理します。
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 初受験・独学 | DK-28 | 合格に必要なものが全部入っている。過不足なし |
| コスト重視・すでに工具がある経験者 | DK-29 | P-958なし・低価格。工具を持っている人向け |
| 握力に不安 | DK-26 | ワンアクションP-929で操作が軽い |
| 全部入りが欲しい | DK-17 | 合格ゲージなど全ツール揃う。試験後の用途が明確な人向け |
初受験で迷っているならDK-28。これが私の最終的な結論です。
DK-28は合格に必要なものが全部入っていて、余計なものは入っていません。ファイナンシャルプランナー的にも「必要コストを最小化しながら合格確率を最大化できる選択」です。試験後はメルカリで売却すれば、実質コストをさらに下げることができます。
DK-29は「コストを抑えたい」「すでに工具を持っている」という明確な理由がある経験者向けです。その理由がなければ、試験合格を最優先にDK-28を選びましょう。
迷っている時間を練習に使って、一発合格を目指してください。
